スヌーザーヒーローはSIDS(乳幼児突然死症候群)を防ぐものではなかった!!情報をしっかり把握していなかった後悔と、しっかり理解した上で使い続けてよかった事、1年間使ってみた感想。スヌーザーヒーローをおすすめしない人、おすすめできる人なども含めてわかりやすく解説しています。
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スヌーザーヒーローでは『SIDSを防げない』と知り後悔
まず結論から申し上げますとスヌーザーヒーローでSIDS(乳幼児突然死症候群)を防げたというエビデンス(証拠)はありません。証拠もないのに、SIDSが防げるからめっちゃくちゃ良いんじゃ無いか!?と祭り上げるのは間違えです。
スヌーザーヒーローは体動を検知するだけの機械です。この話を聞いた時、騙された、高い買い物をしたな、と思いました。
しかし、製品の注意書きを良く見ると
・本製品は乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防や睡眠障害(睡眠時無呼吸等)の病気の評価に用いる機器ではありません。
・乳児の状態は本製品による体動の情報だけで判断せず、必ず保護者や看護者が確認してください。
・スヌーザーヒーローは、外部の動きを拾うため、添い寝やベッドの共有には適していません。車のシートやベビーカーなど、赤ちゃんが動いているときの使用はおすすめしません。
と注意事項に書いてあります。これでは騙されたというより自分で勝手に『間違った情報でSIDSが予防できると勝手に判断していた』のが正解かもしれません。
乳幼児突然死症候群(SIDS)とは
『乳幼児が亡くなってしまった原因が分からない=乳幼児突然死症候群』と呼ばれております(SIDSの原因について諸説あります)
つまりそもそも原因が不明な事(SIDS)が防げるわけない、っていう話です。
例えば、発生原因不明のガンが防げるサプリが登場!!と言ってもみなさんは信じないですよね。それと同じ事です。
つまりSIDSを防げる!という言葉次第おかしな表現なのです。ネットで言われている『SIDSを予防できる!』は、誇張されている表現なので騙されないようにお願い致します。(筆者は知らなかった訳なのであまり大きな声で言えませんが)
とはいえ、スヌーザーヒーローは全く使えないわけではありません。
むしろ活用方法を理解した上でしっかり使えば有用なアイテムとも言えます。
スヌーザヒーローとはそもそもどんな物?
少し前述で触れましたが、そもそもスヌーザーヒーローとは、上の画像のように小さな振動するモニターを赤ちゃんのおもつなど取り付けて、呼吸するときの振動=体動があるかどうか検知するものです。
つまりスヌーザーヒーロー=体動が止まった時に警告してくれるモノと思って良いです。呼吸・体動を検知する能力は結構高いです。しかし、ほとんどの方が添い寝などをしてると思いますので、検知して欲しい時に検知されないという事も十分ありという事は注意が必要です。
また、さらに製品の注意書きに、こんな事が書いてありました。SIDSに続いての記載事項です。
もう一つ突然、乳幼児の命を脅かす緊急症状として、乳幼児突発性危急事態(BRUE)があります。突然心肺停止状態や無呼吸の状態になったり、顔面蒼白、チアノーゼ(血液中の酸素欠乏)といった症状に陥ってしまうものです。SIDSの前状態であろうと言われています。こちらはその瞬間を見逃さなければ、助けることは可能です。
これを見て、スヌーザーヒーローの力だけに頼るのではなく、自らBRUE(乳幼児突発性危急事態)の状態を見つけ、緊急的対応をする事で、危険を回避出来るのでは、と考えたのです。
スヌーザーヒーローの活用方法
以下の3点を夫婦で実行しました。
・スヌーザーヒーローは使い続ける
・呼吸等の様子を見る頻度は今まで通りに保つ
・万が一に備え、蘇生法を学ぶ
ざっくりこんな感じです。
蘇生法については日本救急医学会のHPなどを参考にしたりしました。
ネットの口コミのスヌーザーヒーローでSIDS予防できた!というのは=スヌーザーヒーローでBRUEを早期に発見し、緊急対応を出来た事で死に至る危険な状態を防げた!という事なのではないでしょうか。
親自身がリスクを知って、機械の特徴を理解して、万が一に備える。これが親として求められている事なのではないでしょうか?
万が一の時に、機械が体動の検知を誤ったらどうするのでしょうか?機械のせいにしますか?スヌーザーヒーローの説明にはSIDSを防げるとは書いていませんよ?
つまり、機械の力だけで予防出来る、これを買えば安心して寝られる。というのは根本的な間違いだったんだ、と気づきました。スヌーザーヒーローの力はほんのおまけ程度で考えていくと良いかもですね。
スヌーザーヒーローを使い続けた理由
スヌーザーヒーローをあてにしないなら、使わなくても良いのでは?と思われるかもしれませんが、スヌーザーヒーローを使い続けた理由は以下です。
・自分たちは万能では無い&心配性だったので『1%でも子供の突然死を防げる確率を上げられるなら』と思っていたから
・スヌーザーヒーローに慣れていて、使い続けていても困る事はないから
ざっくりいえば以上の2点が理由です。
SIDSを発見できる!は言えなくても、もう買ったものだし使い続けてみるか、という程度でした。どうしても深く寝てしまう時、目を離してしまう時もあるので、その時は頼む!という気持ちでした。
つまり、『無いよりはあった方が良い』ぐらいで考えています。もちろん呼吸を確認する頻度は下げない、蘇生法は学んでいる、という状態が前提です。いわば、スヌーザーヒーローはお守りに近い存在で使っていました。
スヌーザーヒーローを1年使い続けて分かった事
そんなこんなで1年くらいスヌーザーヒーローを使い続けていて、分かった事を以下に示します。
・月齢1ヶ月以上でも体重が軽いと誤感知が多くて使い物にならない可能性があるので気をつけるべし
・月齢2ヶ月くらいから安定動作する。ただし、しっかりオムツに挟まないと誤検知しやすい(体重などで個人差はあると思います)
・1歳で卒業し、使用期間は約1年くらいでした。それ以降は使いにくいので1年の保険と割り切った方が良い
・意外にも誤検知が『しっかり確認してるかい?』という警告に思えて、呼吸確認の頻度を保てた
・確実に防げる物では無いと分かったので、油断をしないようになった
といった感じで何事もなく、無事スヌーザーヒーローは卒業出来ました。
使っている間もしっかり子どもの呼吸を確認したり、機械任せにするといった事が無いように出来たのは、むしろ怪我の功名かもしれないですね。
スヌーザーヒーローがあったからこそ、もっと注意して子どもを見なきゃ!そんな気持ちにさせてくれました。
そして改めて情報はしっかり確認すべきだな、とも学びました。
スヌーザーヒーローをおすすめしない・する人
おすすめしない人
・SIDSが簡単に防げると期待している人
・買えば安眠ができる、楽ができると思っている人
・これがあれば大丈夫と思って、万が一の備えが無い人
これを買ったから、もう大丈夫なんだ!と思ってしまうようでは、かえって子どもを危険にさらしてしまう可能性があるので、そう思ってしまいそうな方はおすすめしません。
※あくまで個人的な意見です。
おすすめする人
・そもそもSIDSを防くための物ではなく、体動を検知する機械である事を理解している人
・装着中も子どもの様子をしっかり確認できる人
・万が一に備えて、心肺蘇生や緊急対応を分かっている人
以上です。
スヌーザーヒーローはあくまで補助機械としてお役立て下さい!決してこれでSIDSを防げる!と思ったり、楽をしようとする目的で買ってはいけません!
でもしっかり理解した上で使えば便利な物であることもまた間違いありません!
何かのお役に立てれば幸いです。